趣味講習とは?悪質な講習を見抜くチェックリストと断り方
趣味講習とは、風俗店の一部で「講習」や「研修」を名目に、新人スタッフへ性的な行為への同意を迫る悪質な行為を指します。正規の講習は接客マナーや手技の基本を教える業務の一環ですが、趣味講習はそれとは別物で、応じる義務はありません。求人票や面接だけでは正規の講習との境目が分かりにくいため、見抜くためのチェックリストと、その場での断り方、実際に遭遇してしまったときの相談先まで、応募前に知っておきたい内容を順番に整理します。
趣味講習とは
趣味講習という言葉は、風俗業界内で使われてきた隠語のひとつで、店側やスタッフが「講習だから」「みんな通る道」という説明を添えて、性的な行為への同意を求める行為を指して使われます。表向きは新人教育の一環という体裁を取るため、経験の浅い人ほど断ってよいものかどうかの判断がつきにくくなります。特定の業態に限った話ではなく、新人研修の場面全般で起こり得る問題として語られてきた経緯があり、セメジョブが掲載する粘膜接触のない業態(業態ごとの特徴は業態ガイドまとめを参照)でも、正規の講習の範囲を外れた要求が生じないと言い切れるものではありません。だからこそ、応募前・面接前の段階で言葉の意味と対処法を知っておく価値があります。
正規の講習との違い
正規の講習は、着衣のまま完結する接客マナーやトーク、手技の基本を教える範囲にとどまります。何を教わるか、期間や費用がどう扱われるかが事前に説明され、内容は業務に必要な範囲を出ません。メンズエステで実際に行われる講習の中身は、メンズエステの講習内容とは?正規の講習と怪しい講習の線引きで具体的に紹介しています。どこまでが業務の範囲かをあらかじめ知っておくと、講習と称して性的な行為を求められたときに、それが正規の範囲を外れていると気づきやすくなります。趣味講習は、正規の講習という名目を借りて、この範囲を踏み越える点が最大の違いです。
主な違いを整理すると、次のようになります。
| 確認項目 | 正規の講習 | 趣味講習の疑いがあるケース |
|---|---|---|
| 服装 | 着衣のまま完結する | 説明なく脱衣を求められる |
| 内容の説明 | 事前に何を教わるか説明がある | 「入ってから説明する」で済まされる |
| 同席者 | 先輩スタッフが同席し指導する | 密室で1対1になる |
| 記録 | 講習内容のメモを取れる | メモすら禁止され、スマートフォンを預けるよう求められる |
| 費用 | 求人票の記載どおりに扱われる | 求人票にない費用を当日請求される |
この対比はあくまで見分けの目安であり、いずれかの項目が正規の講習の型から外れているからといって、その店のすべてのサービス内容まで一律に判断できるわけではありません。あくまで、その場での要求が業務の範囲内かどうかを考える手がかりとして使ってください。
なぜ起きるのか
趣味講習が起きやすいのは、新人が業界の常識を知らないことにつけ込む構造があるからです。初出勤の緊張や、先輩スタッフとの上下関係、断ると評価や次の出勤に響くのではという不安が重なると、本来なら拒否できる要求にも応じてしまいやすくなります。個室や密室で行われることが多く、周囲に相談できる人がその場にいない状況も、断りにくさを後押しします。初対面の相手に対して強い言葉で拒否しづらいという心理も働きやすく、その弱さにつけ込む形で「講習だから」という説明が繰り返されます。
こうした状況は、応じた側に落ち度があって起きるものではありません。新人が業界の慣習を知らないのは当然のことで、それにもかかわらず「講習だから」という説明だけで押し切ろうとする側に問題があります。「講習は誰でも受けるもの」という説明自体は間違っていませんが、講習の内容が業務の範囲を外れているかどうかは、また別の話です。
怪しい講習を見抜くチェックリスト
怪しい講習は、当日いきなり始まるとは限らず、面接前の求人票の段階から兆候が出ていることがあります。面接前・面接時・講習当日の3段階に分けて確認しておくと、当日になって判断に迷う場面を減らせます。ひとつのサインだけで店の善し悪しを決めつける必要はありませんが、複数のサインが重なるほど、慎重に対応したほうがよい状況だといえます。
求人票・面接段階のサイン
- 講習の内容や期間について「入ってから説明する」とだけ言われ、具体的な答えが返ってこない
- 講習料や講習の有無について質問しても、話をそらされる
- 面接で業務に関係のない性的な質問を必要以上にされる
- 講習を担当する人や場所について、当日まで教えてもらえない
- 体験入店の条件があいまいで、給与や時間の説明も後回しにされる
これらのサインは単独では判断がつかないこともありますが、複数当てはまる場合は、求人票の情報自体が実態と異なっている可能性を含めて注意したほうがよい状態です。面接の場では、講習の内容・期間・費用の有無を、こちらから具体的に質問しておくと、あいまいな返答をする店かどうかが見えてきます。求人票と実際の条件が食い違う店の見分け方は、危ない風俗求人の見分け方|応募前にできる安全チェックでまとめています。
講習当日のサイン
- 他のスタッフが同席せず、個室や密室で行われる
- 録音や録画を断られる、あるいはスマートフォンを預けるよう求められる
- 説明なく脱衣を求められる
- 性的な行為への同意を、その場の雰囲気や勢いで迫られる
- 求人票にない講習費を、当日いきなり請求される
これらはいずれも正規の講習には出てこない要素です。ひとつだけなら見落としやすいものでも、複数が重なって出てきた場合は、それ以上進む前に立ち止まる判断材料になります。「もう始まってしまったから」と流れに任せず、違和感を覚えた時点で確認や中断を求めてよい場面です。途中で確認や中断を求めたことで態度を変えてくる相手であれば、それ自体がその後も同じような要求を繰り返す可能性を示すサインだと考えられます。
その場での断り方と逃げ方
断る言葉の例
無理に強い言葉を選ぶ必要はありません。「その内容は聞いていないので、できません」「今日はここまでにさせてください」「そういうことは対応できません」といった、事実をそのまま伝える言い方で十分です。理由を細かく説明する義務もなく、その場で納得してもらう必要もありません。すぐに言い切れない場合は、「一度確認したいので、少し時間をください」と保留にする言い方でも間を作れます。断ったあとに強い口調で説得されたり、雰囲気で押し切られそうになったりしても、同じ言葉を繰り返すだけで構いません。会話を成立させることより、その場を終わらせることを優先してください。
その場を離れてよい
説明や言い訳を用意できなくても、その場を離れてかまいません。荷物をまとめる時間が惜しければ、必要最低限だけ持ってその場を出ることを優先してください。事前に「連絡がなければ何時に迎えに来てほしい」と家族や友人に伝えておく、面接や講習の日程を先に共有しておくといった備えも、いざというときに一人で判断せずに済む助けになります。店の外に出たら、その場と関係のない人に連絡を取り、一人にならない状況を作ってください。交通費や日当の話を理由に引き止められても、それに応じる必要はありません。断ったことで評価や次の予定がどうなるかより、自分の安全を先に考えてよい場面です。
被害に遭ってしまったら
記録の残し方
その場を離れた直後に、日時・場所・誰がいたか・どのようなやり取りがあったかを、覚えている範囲でメモに残しておくと、あとから相談する際に状況を伝えやすくなります。求人応募時のLINEやメールのやり取り、求人票のスクリーンショットも、削除せずに保存しておいてください。可能であれば、店名や所在地が分かる情報(名刺・看板・地図アプリの位置情報など)も残しておくと、相談先に状況を伝えるときに役立ちます。行為そのものの詳細を無理に思い出そうとする必要はなく、事実関係が分かる情報を残すことが目的です。時間が経つと記憶はあいまいになっていくので、できるだけ早いタイミングでメモを取ることをおすすめします。
相談先
一人で抱え込まず、無料で相談できる窓口を利用してください。NPO法人風テラスは、風俗で働く人のための無料相談窓口で、ソーシャルワーカーと弁護士が生活面と法律面の両方から相談に応じています。事件性のある行為(脅迫や監禁など)が伴う場合は、警察相談専用電話「#9110」で相談できます。性暴力や生活面の不安を含めて話を聞いてほしいときは、よりそいホットライン(0120-279-338)が24時間体制で対応しています。どこに相談すればよいか迷う場合も、まずは風テラスに連絡してみると状況の整理から手伝ってもらえます。いずれの窓口も無料で利用でき、店に知られる心配をせずに相談できます。相談したことが、その後の働き方や求職活動で不利になることはありません。安全に働くための備え方は安全に働くためのガイド、講習費用の請求など金銭面のトラブルについては風俗の罰金・ノルマは違法?面接で見抜く方法と対処法もあわせて確認してください。
よくある質問
講習は全部断ってもいいですか?
接客マナーや手技の基本を教わる正規の講習まで断る必要はありません。これらは着衣のまま完結する業務の一環で、教わらずに接客に入るとかえって戸惑う場面が増えます。断ってよいのは、性的な行為への同意や脱衣など、業務の範囲を外れた要求だけです。講習だからという理由だけで、内容を問わずすべて受け入れる必要はなく、範囲を外れた要求と本来の講習を分けて考えることが大切です。断ったことを理由に不採用にする、態度を変えるといった対応をする店であれば、その時点で入店先として選ばない判断材料にもなります。
講習に料金がかかると言われました
求人票に記載のない費用を当日になって請求された場合は、支払う前に一度立ち止まってください。職業安定法5条の3は、求人者に労働条件等を明示する義務を定めています。求人票に書かれていない金額を当日その場で要求されたときは、すぐに支払わず、求人票の記載との食い違いをその場で確認してください。求人票に講習費についての記載があり、金額もその範囲内であれば、直ちに問題があるとは限りません。判断がつかないときほど、その場で支払う前に、請求された内容と金額をメモに残し、風テラスなどの窓口に相談して状況を伝えてみてください。
怪しい講習は断ってよいものです
趣味講習は、講習という名目を借りて性的な行為への同意を迫る悪質な行為であり、正規の講習とは別物です。接客マナーや手技を教わる本来の講習まで拒否する必要はありませんが、業務の範囲を外れた要求には応じる義務がありません。求人票や面接の段階で曖昧な説明が続く店は、講習当日になって同じ曖昧さが表面化しやすいものです。少しでも違和感のあるサインに気づいたら、それ以上進める前に確認するか、その場を離れる判断を優先してください。
こうした場面に遭ってしまうのは、応じた側の判断ミスではなく、業務の範囲を踏み越えて要求してくる店側の問題です。万が一遭遇してしまった場合も、記録を残したうえで風テラスや警察相談専用電話といった窓口に相談できます。求人票や面接の段階で内容をしっかり説明してくれる店かどうかを見極めながら、求人一覧から自分に合う求人を探してみてください。
自分に向いている業態がわからない方へ
かんたんな質問に答えるだけで、あなたに向いている業態のタイプがわかります。
関連する記事
RelatedLINE・お電話・メールフォームはすべて掲載店舗へ直通です。セメジョブが応募や条件交渉を仲介することはありません。
18歳未満(高校生を含む)の方はご利用いただけません。